『精装追男姐』 師走の翁
少し前に、師走の翁(ペンネーム)氏の『精装追男姐』を読んだ。いわゆる《美少女コミック》、詰まるところの《エロマンガ》。
これがまた、凄い内容。先入観なしに読んで欲しいので、ネタバレになるようなことは書かない。ぜひとも手にとって欲しい。
御都合主義的に主人公の男の子が、クラスの可愛い女の子や幼なじみと《楽しいこと》をイタす、というのはよくある話。しかし、開始数ページの意味の無いような部分が見事にオチに繋がってくるところや、次から次へと《あり得ない》シチュエーションが襲ってくるところを、読んで見て欲しい。
さて、この作品を読んで確信した。この手の美少女コミックを読む層が何を求めているか。
読者は、
「自分にとって都合のいい、可愛い、(若い|幼い)、(巨乳|貧乳)な、(メイド|女子高生|女子○学生|猫耳|...)、……」
を単純に求めている──のではない。
読者が真に求めているのは、
「上記のような女の子に好かれていて、《楽しいこと》をイタすだけではなく、ヒーヒー言わすことができる《ボク》」
になること、だ。
一流経営者が「時代はdo(何をするか)からbe(何になるか)に変わった」と言っていた。ついに、美少女コミックにまでその波が!
──って、そんなこと、とっくに理解している人が多そう。