2010-11-13 ハート形の雲 詩 夜明けの晩に 鶴も亀もいないけれど 空にはふわふわと ハート形の雲が浮かんでいたよ 「ふたりの未来が飛んでいるね」 とぼくが言うと 「未来は目には見えませんよ」 ときみがとぼける 夜明けの晩に 鶴も亀も寝ているうちに 空にはぷかぷかと ハート形の雲が消えかけているよ 「さよなら」のかわりに 口づけしながらふと考える あれはだれの心臓なのか あれはだれかの心の像か