『世にも美しい数学入門』読了
『博士の愛した数式』の著者・小川洋子さんと、数学者の藤原正彦さんとの共著。
──数学とは、ただひたすら美しさを求める学問。
──数学者とは、神が自然に隠した美を探求する詩人。
ということらしい。
高校時代、あっさりと投げ出した数学が、そんなに面白い学問だとはつい最近まで知らなかった。たまたま周りには数学嫌いなひとばかりで、数学にあまりいい印象を持っていなかった。──いや、その《たまたま》はけっこうよく見られる。世の中には、なんと数学嫌いの多いことか。
物心がついた頃から、なんとなく
「世の中には美しいものと、そうでないものがある」
ということを感じでいたが、まさか、それが数学の世界にあるとは思わなかった。せいぜい、美しい女性と、そうでn (ry
『〜数学入門』からは引用したくなる部分がたくさんあるが、例えば
「三角形の内角の和は180度である」
という、小学校(中学校?)で習うような《アタリマエ》に潜む凄まじさ。
「一日は24時間である」
「時間の早さは常に一定」
などは、地球外では《アタリマエ》ではない。しかし、「三角形の内角の和」は宇宙のどこに行っても180度。
《永遠》や《絶対》、《無限》は、実は数学の中にしか存在しないということがよく解った。
いまから数学を学び直す、というのも遅くない。