『伊豆の踊子』って──

古典、というのは単なる古いという意味だけではない。ちょっと調べてみると、

 こ‐てん【古典】
 (1)[左伝(文公十五年、注)]昔の典型・儀式、また法式。日葡辞書「コデン」
 (2)昔、書かれた書物。昔、書かれ、今も読み継がれる書物。
 (3)転じて、いつの世にも読まれるべき、価値・評価の高い書物。
 (4)(classics)古代ギリシア・ローマの代表的著述。

とのこと。ちなみに日本語変換に〈ATOK + 広辞苑〉を使っていると、上記の引用が日本語変換からそのまま利用できる。便利だ。

──それはさておき。

上記の(3)から判るように、古典というものは無視すべきではない。どんなジャンルにも言えることだろう。まぁ、ロックミュージシャンがクラシック音楽を聴かなければならないかというと、難しいところだが。

──ということで。

なるべく本を読もう、優れた本を読もう、と思うと古典は避けられない。どれくらい〈古い〉作品が〈古典〉と呼ぶかは様々な見解があると思うが、まぁ、「ちょっと古い有名どころ」ということで川端康成に手を出してみた。

国語の教科書で読んだことがある(ようなそうでもないような)、『伊豆の踊子』を読むことにした。

──何このライトノベル。って、ライトノベルの定義も定かではないが、要するに〈キャラクタ物〉とか〈萌え〉とか、そういうキーワードで語ることができる小説──ということだろう。だとすれば、『伊豆の踊子』は間違いなくライトノベルだ。

えと、川端康成といえば、日本文学を語る上で重要な位置を占めている──んだよな。たまたま『伊豆の踊子』だけがロリ小説──ゴホンゴホン──なのだろうか?

え、何だかいままで見落としていたけど、古典の中にはこんな楽しげな作品が山ほどあるのでは? 「西之園、萌え〜(ダジャレじゃないぞ)。というよりツンな犀川萌え〜(結婚したあとの西之園、じゃないぞ)」とかいっている場合じゃない? ──いってないけどさ。