デザインすること

〈デザインすること〉──これが人間にできる最も崇高な行為だと思う。

話したり、歌ったり、踊ったり、ということは他の動物にもできる。ひょっとしたら、哲学する猿くらいは、いるかも知れない。

しかし、デザインする動物は、人間だけだ(まさか、蜂や蜘蛛の巣を見て〈デザインしている〉と思っているひとはいないだろうな)。

いろいろデザインできるモノはあるが、デザインする対象で最も高度なモノは〈人生〉だろうか。

もっと単純に考えると、やはり、立体物のデザインができるひとは凄い。素晴らしいかどうかが、一目で解るからだ。



ということで、書店で『月刊モデルグラフィックス』を見かけて、表紙の綾波が素晴らしすぎる! ということが言いたかったというオチ。買おうとしたが店員がいなかったので、明日買おう。

エヴァンゲリオン全盛期(江戸時代くらい?)に、御多分に洩れず〈エヴァグッズ〉や〈フィギュア〉にはまっていた。当時は『モデルグラフィックス』や『ホビージャパン』で、よくエヴァ特集をやっていたので、毎号買っていた。

両誌ともたまに立ち読みするが、〈エヴァ以前〉と〈エヴァ以後〉でほとんど変わりがない。毎号毎号、ガンプラか戦車か、という内容。要するに、〈エヴァブーム〉はちょっとしたハシカみたいなものだった、ということか。

ずっと変わらずに刊行できる、ということは、当然支持者が多いわけだ。自分は「50になったら造型を始める」と決めているので、どうかそれまで(ほんの20年)変わらないで欲しい。



ところで、〈球体関節人形〉はARTと捉えられることが多いが、いわゆる〈フィギュア〉はそうでもないようだ。なぜだろう?

ナウシカで涙したり、サザエさんとじゃんけんしたり、映画館でちびまる子ちゃんを見たりするのに、エヴァや『かしまし』や『ローゼンメイデン』や『エルフェンリート』は、何か違うんだろうか。

「ああ、そいつぁ全然違うんじゃねェか」──と内なる虚(ホロウ)が呟いた。