夏祭りには行けずとも

地元の商店街を歩いていると、見慣れない通りに出た。

見慣れない通りには見慣れない店が並んでいた。

──なんだか、店内には子供が多い。子供向けの店だろうか。

店内を見ると、──いわゆるチャイドル(言い方が古い?)のグラビアやDVDを扱っている店のようだ。

──なんといかがわしい!

地元の人間として、ちゃんと法が守られているか確認するのが、当然の義務であろう。

ということで、(こそこそと)入店。

それにしても、扱っている商品に出てくる女の子と、同じくらいの年齢の子が何人もいる。同じ店内にいるのは、なんだか不思議だ。落ち着かない。

──もしや、DVDから出てきたのでは? とあらぬ夢想をする。

しかし──よくよく考えてみると、あまり自分はチャイドル(というかょぅι゙ょ)に興味がないのだった。

店内を見渡すと、アニメ関連の商品も扱っていた。アニメもあんまり興味ないなー。

何気なく見ると、エヴァの設定資料があった。

自分はほとんど所有しているはずだが、初めて見る本だ。

中を見ると、貞本氏がイラストを描いた設定集。

──なんと、「第1の使徒」「第2の使徒」もイラストで解説されている!

しかも、250円と妙に安い。

速攻でレジへ。

眠そうな、というか明らかに寝ていた店長風の親父がレジを打つ。

千円札を渡し、釣りを受け取る。

──店外に出て、受け取った額が550円しかないことを確認した。

店内に戻り、店長風の男に釣りが足りないことを告げると、なにやらチラシのような物を渡された。

──200円の割引チケットだ。

初めて見るエヴァの資料を扱っていたことで急上昇した店の評価が、一気に地に落ちた。

たかだか200円だが、ここで引き下がると何か大事な物をなくす気がした。

再び店長風の親父に文句を言おうとすると、別の男が出てきた。

──用心棒風、といえるだろうか。

いや、よく見ると単なるタンクトップを着たピザだ(なにがピザかは聞かないように)。

──ふふ、しかたがない。封印していた左手を使うしかないか──。



──という夢を見た。長っっっ!!

いやいや、夢の内容をなるべく再現したが、なんだろね?

とにかく、いろんな物が「タマっている」のは間違いないようだ。

はるか(三重から見て)北東の方から、様々な思い(●●の新刊が買えなかった!)が流れ込んできたのだろうか?