難しく考える人たち
人間、自分の知らない事は難しく考えるものだ。
ISPの電話サポート、などという仕事をしていると、
「接続設定を行ったが、インターネットに繋がらない」
という問い合わせを受ける事が多い。
そのうちの37%くらいの人が、
「設定しすぎ!」
で繋がらない状況。
──もっと詳しく言うと、
「自分勝手に細かい所まで設定しすぎ!」
というパターン。
IPアドレス・DNSアドレスに固定値を入力していたりするが、
「そこは《自動取得》でいいんだよ!」
というのが多い。つまり、設定しなければ繋がった、ということ。
あと、DSL接続なのにダイアルアップ用の設定をしていたり。しかも、二年前に廃止になった番号が設定されていたり。
ケーブルテレビ回線を利用している場合、PCのOSがWindows XP・Mac OS Xだと、
「モデムとPCをLANケーブルで繋ぐ」→「接続」
となる場合がほとんど。それを、わざわざ意味不明な設定をして接続不可にしている。
要するに!
「PCは難しい」「インターネットは難しい」「難しいから難しく考える」「難しいから色々やらなきゃできない」「色々やったのにできないから難しい」
──と《難解スパイラル》がグルグル回る事になる。
人間に限らず動物は、自分の知らない物・事に対してネガティブな感情を抱くようになっている。
自分の知らないことに対して《難しい》と考えるのは簡単だ。しかし、
「○○についてはよく知らないけど、たぶんシンプルに考えた方が良いだろう」
というのはどうだろう?
何でも難しく考える事と、シンプルに考えることは、ほんの少しの差。だったら、少しでもシンプルに考えた方が気が楽だし、うまくいくことが多いと思う。