近所で火事があった

火事があった、というか、現在進行形で消火が行われているみたいだ。

十分ほど前から消防車のサイレンが聞こえてきたが、持ち前の楽観主義(たんに面倒くさかっただけ)で「どうせ遠くで火事が起こったんだろう」と思っていたが、あまりにも近くでサイレンが止む。外に出てみると、本当にすぐ近く「隣の隣の隣」くらいの家から煙が出ていた。

──が、それでも隣の家に隠れて様子がうかがえないし、まぁ、自分が住んでいるところまでは影響が出ないようなので、家に戻ってきた。きっと、消防車が無い時代に生まれてきていても、消火活動を手伝うことはなかっただろう。──そんな、自分です。

幸いにして、それほど大火事にはならなさそうだ。


さて、自分が住んでいるところ、というのはアパートで、築三十年という所だろうか。どこかの部屋が出火したら、間違いなく自分の部屋もダメだろう。ここに移ってきてから二十年近くになるが、一度もぼや騒ぎすら起きていない、というのは幸いなことだ。

ちょっと大きな地震が来ただけでつぶれそうなアパートなので、この二十年、無事だったのはたんに幸運なだけだった──と思うと、ありがたいような怖いような。