PC-8001mk2との出会い

出会いというか、親に買ってもらっただけなんだけど、「運動会の徒競走で、三位以内に入ったら」という、変な基準のごほうびだった。──当時、運動会の競技で上位に入るなんて奇跡だ、という運動神経だったからと記憶している。

PC-8001mk2は、当時の価格で123,000円、と覚えやすい価格で、新聞広告で見たのが初めだった。
親戚の家にX-1があって、遊びに行くたび、ずっとゲームばかりしているのを親が見て、買ってくれたんだろう。



ゲームをするのにテープレコーダ*1からゲームをロードする──という、「CD-ROMの読み込みが遅い」だけで酷評されるような、今のゲーム事情からは信じられない「儀式」を行わないとゲームができなかった。テープの読み込みが5-10分以上はかかるので、その間に居間でテレビを見たり、風呂に入ったりしていた。

PC-8001mk2でゲーム、というと、当時はアクションゲームくらいしか選択肢が無く、操作もテンキーの「1、2、3、5」を「左、下、右、上」として使うのが主流だった。カーソルキーは使わないのか、とか、せめて「2、4、6、8」にしろよ、とかつっこみが来そうだけど、たしか何らかのhackが必要だったような。



そんなこんなで、世間では発売されたばかりのファミリーコンピューターに熱狂している、という状況を尻目に、週末は『マイコンBASIC』に載っているマシン語を延々と入力してロールプレーイングゲームを作ったり、『デゼニランド』で柱を○○ったりしていた。

山下明はネ申だ、と思っていたし、「パソコンは習うより慣れろ」だった。

*1:自分はPC用の物を買ってもらったけど、たしか、ふつうのラジカセで代用できたような