緩やかな激動
普通に書き忘れた。
惰眠のような一日。
仕事場では殺人的に忙しかったが、そのおかげで退屈な時間が飛ぶように過ぎ去った。
──こうして今年も終わるのだろうな、と、ふと思う。
例えば、最近買ったボールペンの書き味がよくて、気分がよい。
例えば、最近日本酒の味が分かってきて、楽しみが増えた。
──そんな、日常のちょっとしたことが幸せに感じる。
ああ、そういえば、そういう細々としたことをよろこぶ人間だったな、と気付く。
その一方で、来年こそは劇的な変化を──とも望む。
どっちが本当の自分?
どっちも本当の自分? ──本当に?
何かの情報に踊らされていないか? と自問自答しながら──。